プロローグ
ORCA旅団によるクローズ・プランの後、各企業は宇宙進出へと向けて動き出した。

どの企業が最も早く宇宙へと進出できるのか……新たなる競争が始まり、それは新たなる戦いを呼んだ。それは第二次リンクス戦争へと発展し、全てのリンクスが死に絶えるまで続けられた。

リンクスがいなくなると途端に戦線は膠着……一時の平穏が訪れたかのように見えた。各企業は宇宙開発と同時に環境浄化を進めていく。だが戦乱になれきった社会で平和が長く続くはずも無い。

レイヤード。かつて人類が地上へ戻るまでの間住んでいた地下都市。そこにかつての資源・そして技術が発見されたことにより世界は新たな戦乱の道へと進んでゆく。

リンクスがいなければ大規模な戦争は起こるまい、誰もがそう思っていた。しかし戦争が起こるとなれば傭兵は必ずどこからともなく現れる。再び各企業の権益を巡る戦いが引き起こされた。

リンクス管理機構カラードの権限は強化され、それはかつて存在していたレイヴンズアークを彷彿させるものとなっている。新たなるリンクス、新たなるフロンティアを求める企業。

ここにレイヤードに眠る資源とテクノロジーを巡り新たな戦争の幕が開かれようとしていた。
レイヤード
大破壊の後、人類が建造したジオフロント。今は住むものも無く、忘れられた存在と化していたがひょんなことにより発見される。管理者機構を初めとした忘れ去られた技術があるために各企業が自身の権益化におこうと躍起になっている。今回の戦争の原因。現在のところ発見されているレイヤードは二つであり、見つかった順番にアルファレイヤード、ベータレイヤードと名づけられている。
デスサッカー
レイヤード周辺に現れる正体不明のAC。頭部だけが黒く、それ以外は純白に染められている。フロート型の脚部を持ちノーマル型のACと思われている。武装は右腕のレーザーライフル、左腕のレーザーブレード、両背中にエネルギーキャノン、肩の内部に後方用の機銃が搭載されている。ノーマルACであるはずなのだがレーザーライフルはカノープスを超える威力であり、背中のキャノンに至ってはトーラスのアサルトキャノンを遥かに超える威力を持っている。クイックブーストやプライマルアーマー等は搭載されていないがAFに匹敵する脅威であることに変わりは無い。
ブラックゴート社
U・N・オーエンを社長とする企業。GAグループやインテリオルグループ、オーメルグループの企業に匹敵する規模ではないが、「アイビス」を初めとした独自のノーマルACを自力で開発・生産するだけの力は持っている。ただオーエン曰く、もともとは軍事的側面を持たせたくは無かったらしい。実際にブラックゴート社が行っている業務はACの生産・販売ではなく、情報産業である。(要は企業向けの情報屋)
現在は業務拡大を行っており、ノーマルACやAFを無人制御させるためのAIの開発を成功させたらしい