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一ヶ月以上かかり、ようやくインテグラルの修理が終わったと聞き、グローリィは格納庫に足を運んだ。ハンガーに佇むインテグラルは、装甲の大半が取り替えられており、新品同様の輝きを放っていた。
よく見れば、ワックスなども塗られているようだ。まったく、無駄なことをする。二日後にスターリングラードのインディペンデンス基地襲撃に参加するというのに、無駄以外の何物でもない。幾らグローリィに技量があるとはいえ、全くの無傷で帰還できるわけが無い。
修理が終わったばかりのインテグラルの操作系統の調整をしようと思い、ワイヤーロープを伝ってコックピットに入る。すると、中のシートに見慣れないヘルメットが置かれていた。普通のヘルメットよりも大型で、後頭部の辺りから数本のケーブルが出ており、シートの裏へと繋がっている。
取り上げて、内側を見てみると、何やら端子の様な物が付けられている。
このヘルメットが何なのか聞こうと下を見渡すが、手の空いている整備員は一人もいない。さて、ここからどうしていいものかが分からない。このヘルメットを見る限りでは、脳波を使って何かをする物なのだろうが、どんな物かが分からない。第一に、こんな物が装備されているなど、知らされていなかったのだ。
ともあれ、やれるだけのことはやろうと、ヘルメットを膝の上に置いてシートに座る。シートは変えられていなかったが、よくよく見れば、計器類も全て一新されていた。昨年末のデスサッカー戦の際、多くの計器が完全に破壊されてしまっていたのだろう。あの時、コックピット内では破片が飛び交い、Gスーツを着ていなければ間違いなく重傷を負っていたことだろう。
インテグラルを起動させる。機体診断プログラムを実行させるため、キーボードを引き出したときだ。下から、名前を呼ぶ声が聞こえる。顔だけ出して下を見れば、白衣を着たはじめて見る女性がこちらを見上げていた。胸ポケットにネームプレートを着けているのは確認できるが、コックピットからでは何と書かれているのかまでは見えない。
ワイヤーロープを使って下に降りると、白衣の女性は敬礼した。グローリィも反射的に敬礼を返す。その時にネームプレートを見ると、「開発局局長 カレン=エンフィールド」と顔写真の横に書かれているのが見えた。
「あなたがインテグラルのパイロット、グローリィさんですね」
「あぁ、そうだが。君は?」
「私は兵器開発局局長、カレン=エンフィールドと言います。本日はインテグラルに実装された、Corusの追加機能について説明に参りました」
「追加システム? 何だそれは?」
「イメージフィードバック、略してIFBです。簡単に説明しますと、脳波を使うことによって操縦を容易にする。そういう物です。技量のある人には違いが分かりづらいかもしれませんが、命中精度などが向上するはずです」
ということは、あのヘルメットに付いていた端子の様なものは計測装置というわけか。
「これから詳しいレクチャーを行いますので、コックピットに入り、ヘルメットを着けてください」
「了解した」
コックピットに戻り、ヘルメットを被る。内側にある端子の先端が尖っており、頭皮に突き立って少々痛い。
「Corusを起動させて、限定解除モードにして下さい。そうすれば、各パーツのリミッターが外れずにIFBだけが起動します」
出しっぱなしになっていたキーボードにパスワードを打ち込む。Corusが起動したことを告げる電子音声が流れ、モニターの左隅に「Corsu Stand by」の表示を確認して、起動トリガーを引こうとして、トリガーが増えている事に気付いた。Corsuの起動トリガーの横にもう一つ、Iと書かれたトリガーがある。
「すまない、起動トリガーはどちらを引けばいいのかな?」
「Iと表記されている方で引けば限定解除モードで起動します。全くの余談ですが、IはIFB Onlyの頭文字です。分かりやすいでしょう?」
分かりやすいというよりも、単純化しすぎてかえって分かりづらくなってしまっている。Cじゃない方で覚えておこうと決めてから、限定解除用のトリガーを引く。電子音が流れた後、モニター右上に、IFB Onlyと表示された。さらにその横に、10%の表示がある。
「起動できましたか?」
「あぁ。一つ気になるところがあるんだが、このパーセントで表示されているものは何だ?」
「機体とのシンクロ率です。Corusは機体と搭乗者とを脳波を利用して同調させるんです。そうすることによって、頭で考えるだけで機体を動かすことが出来るんです。シンクロ率が一〇〇パーセントにならなければ、そんなことは出来ないんですけどね。ただ、一つ問題がありまして」
「問題? 今の話では特に困った点は無いようだが」
「いえ、実はあるんです。詳しい話は専門的ですし、長くなりますから要点だけ言います。シンクロ率が高くなりすぎると、確かに頭で考えただけで動かすことが出来ます。ですが、同時に自分の肉体が機体になったような錯覚を起こすんです。加えて、機体のセンサーに感知された情報が直接脳に送られてしまうため――」
「もういい、分かった。要するに、シンクロ率を高くしすぎると精神的なダメージを受けて廃人になってしまう。そういうわけだな?」
「はい。話が早くて助かります。後、シンクロ率の調整はコックピット内のキーボードで出来ます。出来れば、シンクロ率は四○パーセントを超えないほうが良いと思います」
「分かった」
言ってからヘルメットを外した。ミラージュはとんでもない物を機体に装備してくれたものだ。操縦性は良くなるが、代わりに廃人になる危険性のあるシステムを積むとは。まだ、試作段階のため仕方が無いことかもしれないが、実戦で使用するこちらの身にもなって欲しい。もっとも、上層部と兵器開発局は現場の人間の意見を無視することで有名だから、無理な話だが。
出来れば、二日後に予定されているスターリングラード攻略戦でCorusは使いたくないものだ。まだ戦争が中盤に差し掛かろうとしている時期に廃人になってしまっては、たまったものではない。
/2
強風にたなびくテントの中に入る。中は司令部になっており、中央に長机が置かれ、その周囲を険しい顔をした作戦司令部の人間が取り囲んでいた。それらに混じって、ミヅキ=カラスマの姿もあった。
ここはスターリングラード攻略戦のためのミラージュ軍野営地、インディペンデンスの基地からそう遠くないところに設営されている。大型ミサイルの射程内に入っているが、レーダーと迎撃装置の発達したこの時代に、遠距離からのミサイル攻撃は意味を成さない。
長机の端、ミヅキの隣に立つと、一番奥、ホワイトボードの前に立つ一際険しい顔つきをした作戦部長は頷いた。そして、後ろのホワイトボードを振り向く。ホワイトボードには簡略化されたスターリングラードの地図が張られ、敵の部隊配置が記されていた。
現在、確認されている敵戦力はMT08M−OSTRICH、CR−MT85B、CR−MT85M、CR−MT98Gだ。クレスト製MTが大半を占めているのは、クレストがインディペンデンスを顧客としていたせいだ。それ以外にも、クレスト製MTの方が、安価で扱いやすく、整備しやすい等のメリットがあるせいだろう。ミラージュ製MTは、性能面ではクレスト製を上回るのだが、コストが高い上に扱いづらく、整備が難しい等のデメリットがある。
作戦部長は部隊配置を説明し終えると、振り向いて長机に両手を付いた。そして、グローリィとミヅキの両名を見やる。
「グローリィは出撃、ミヅキは基地で待機。いいな?」
グローリィは頷いて答えた。しかし、ミヅキの方は納得がいかないようだ。
「作戦部長、何故私が待機なのですか?」
「万が一我々が押されるような状況になった時のためだ。この野営地を守るものが何も無い、というわけにはいかない。それにグローリィにはテストがある」
「テスト……何ですかそれは?」
そこで作戦部長は自らの失言に気が付いたらしい。ワザとらしく咳払いをしてみせた。
テストというのは他でもない、Corusシステムの追加機能であるIFBの実戦テストの事だ。このテント内でCorusを知らないのはミヅキだけだ。気になって当然だろう。だからといって、まだミヅキにCorusの事を教えるわけにはいかない。社内ではずいぶんと馴染み、整備員たちとも親しげにしている、だが彼女はまだ新参者である。Corusのような機密事項を教えれるわけが無い。
「グローリィさん、テストとは何ですか?」
作戦部長に答える気が無い事を知り、隣に立っているグローリィに質問の矛先を向ける。だが、グローリィが答えるはずも無い。何であろうとミヅキは新参者で、機密を教えるわけにはいかない。何よりも、まだ彼女の事を信頼できていないのだ。いくら同じミラージュ専属だからといって、信頼できない人間に教えることなど出来るわけが無い。
「カラスマ、これから詳しい作戦内容を伝える」
作戦部長に言われ、ミヅキはしぶしぶと前を向いた。場にいる全員の顔を見渡し、作戦部長はホワイトボードの横に立ち、本作戦の説明を始めた。
「三時間後に開始される、平原の蜃気楼作戦の説明を行う。まず、第十から十三OWL小隊が急襲し戦線を固定する。次に、雇ったレイヴンを投入、その五百秒後にグローリィ、君が出撃してくれ」
作戦部長の顔を見ながら、静かに頷く。
「敵の戦力が情報どおりなら、これで充分のはずだ。しかし、情報は常に新しくなる。敵戦力が予定より多かった場合は、OSTRICHとBATを向かわせる。何か質問は?」
即座にミヅキが手を上げた。作戦部長は、やはりな、といった面持ちでミヅキに目を合わせた。
「私はどうすればいいのでしょうか? 今の説明には、私の任務は無いようですが」
「カラスマ、君には重要な役目がある。あくまで、あくまで万が一にも我々が撤退するような場合になったときに、君にはしんがりを勤めてもらう」
「しんがり……ですか」
作戦部長は頷き、全員の顔を見渡した後、「解散!」と言った。すぐに各員は自分の持ち場へと戻ってゆく。テントの中に、作戦部長と、今はまだ特にすることの無い専属パイロット二名が残された。
さて、これから三時間をどう過ごそうか考えていると、横から「しんがり」と何度も呟くのが聞こえた。しんがりが嫌なのか、それとも嬉しいのか。自分ならしんがりを任命されたら喜ぶ。しんがりを命じられるということは、周囲から実力を認められ尚且つ信頼されている証であるからだ。
だが、ミヅキが実力を認められ、信頼されているわけではない。彼女はまだミラージュ専属になってから実戦に出ておらず、彼女の実力は未知数だ。レイヴン時の評価は、参考にはなるが、当てにはならない。専属の仕事と、レイヴンの仕事には違いが大きすぎる。だというのに、彼女がしんがりを務める事になった理由は、ひとえに彼女の堅実な戦い方にある。堅実な戦方は、敵を倒すのに時間が掛かってしまうが、しんがりをやるには持って来いだ。しんがりの役割とは、本隊が撤退する時間稼ぎなのだ。敵を倒す必要など無い。
長机で書類を整理している作戦部長を見て、聞かねばならぬことがあることに気付いた。
「部長。一つお尋ねしますが、今回、雇ったレイヴンは誰なのでしょうか?」
「あぁ、ちょっと待ってくれ」
グローリィの方を見ずに言って、作戦部長は手元の書類から一枚、A四サイズの書類を取り出した。
「あったあった。えーと、ランキング一〇位のオーディンだな。機体名はヘル&ヘヴン、結構凄い装備してるなぁ……見てみるか?」
頷くと、作戦部長は手にした紙をグローリィに渡し、また書類の整理作業に戻った。渡された資料には、箇条書きでヘル&ヘヴンの機体構成が記されている。武装は、武器腕マシンガン、エクステンションはCR−E73RM、肩には大型ミサイルが一門だけとインサイドにECMメーカーだ。はっきり言って、弾数が少なすぎる。一対一の戦いでは強い構成だが、今回の様な複数の敵と同時に戦うような場合には厳しい。
一通りオーディンの戦歴を見てから、書類を作戦部長に返した。隣を見ると、ミヅキは未だに「しんがり」と呟いていた。どこか恍惚とした表情の肩を叩く。すると、途端に彼女の表情がいつもの仏頂面に戻る。もう少し柔らかい表情をしてくれれば、こちらも気が楽なのだが、言えることではない。
「何でしょうか?」
「レイヴンに挨拶をしにいく。君も来たまえ」
「はい、分かりました」
敬礼してからテントの外に出る。相変わらず強風が吹いており、寒さが一段と身に染みた。
/3
オーディンを探して、輸送トラックの群れの中を歩く。MT部隊の中を抜けると、三体のACが仮設ハンガーに固定され直立していた。向かって右から明星、インテグラル、ヘル&ヘヴンとなっている。
ヘル&ヘヴンのつま先に、一人の若そうな男性が座っていた。コートを着て、強風の中だというのに文庫本を読んでいる。辺りには、整備員のほかに姿は無く、多分ではあるが、彼がオーディンなのだろうか。
ミヅキと共に近付くが、男性から顔を上げる気配は感じられない。
「君がオーディンかな?」
側に歩み寄って聞くと、ゆっくりと男性は文庫本をコートのポケットにしまい、立ち上がった。
「そうですが、何か用ですか?」
「ミラージュ専属ACパイロットのグローリィだ。よろしく。で、こちらが同じ専属パイロットのミヅキ=カラスマだ」
「よろしくお願いします」と言ってミヅキは頭を下げるが、オーディンはミヅキを見ようともしない。けれど、グローリィが手を差し出すと、ちゃんと握手に応じた。
「珍しい方ですね、グローリィさんは」
「私が? そうか? 別に変わったところは無いと思うが」
「そんな事無いですよ。私もレイヴンですから、今回みたいに軍と一緒に行動することはよくあります。ですけど、あなたみたいに作戦前に挨拶しにくる人なんて、一人もいませんでしたよ」
「一度だけかもしれんが、戦友になるんだ。挨拶ぐらいしておくのが礼儀だと思うが」
グローリィがそう言うと、オーディンは目を丸くした。何も驚かせるようなことは言っていないはずだ。
「明日には敵になるかもしれないのにですか?」
頷いて答える。オーディンの言うように、レイヴンは明日にでも敵となってミラージュに攻め込んでくるかもしれない。しかし、今日は戦友であり、仲間になるわけだ。顔ぐらい見せ合っておかないと、気持ちが悪い。それ以外にも、どんな奴が依頼を受けたのか、という興味からでもある。
「本当に、変わった方ですね。あぁ、そうだ。一つ聞きたいんですが、敵の戦力にACはいますか?」
「いや、今はまだMTしか確認されていない」
「そうですか、ならいいです」
そう言ってオーディンはヘル&ヘヴンのつま先に座り、文庫本を読み始めた。これ以上、会話する気は無いらしい。こちらも挨拶をするという目的は既に果たしているため、ここにいても読書の邪魔をするだけだ。
残った時間を潰すため、食堂として利用されているテントに足を運んだ。中に入ると、昼食の残り香が鼻をくすぐった。真ん中辺りの席に座ると、付いて来ていたミヅキが向かいに座った。
食堂代わりのテントに来たといっても、何か食べるわけじゃない。ここは社員食堂と違って、注文など一切受け付けてはくれない。唯一、眠気防止のためにカフェイン二倍のアーミーコーヒーが置いてある程度だ。
ここに来たのは、単に寒さを凌ぐためだけだ。残った時間をただ潰すのではなく、可能な限り有効に活用するため、敵の戦力を思い出す。OSTRICH、85B、85M、98G。それぞれの機数は不明である。インディペンデンスが企業に対抗できるだけの組織とはいえ、所詮はテロ組織である。大方、それぞれの機体がごちゃまぜになっている混成部隊が大半を占めていることであろう。現在のところで気をつけねばならぬのは、高火力のCR−MT98Gのみだ。それ以外は、雑魚といっていい。
テーブルの上に灰皿があるのを見て、煙草を取り出し、火を点けた。溜め息混じりに煙を吐き出すと、向かいに座るミヅキが明らかに嫌な顔をした。煙草の煙が嫌いらしい。嫌煙家の前で煙草を吸うのは申し訳ないが、点けてしまったものは仕方が無い。なるべく、横をみながら煙を吐き出すことにした。
暇そうにしているミヅキを見て、グローリィはポケットからトランプを取り出し、テーブルの上に置いた。何でそんな物が入っていたのか知らないが、大方、何かの時に入れて、そのままになっていたのだろう。
「ポーカーでもやるか?」
「いえ、賭け事はやらないようにしているので」
「そうか」
と言って、ポケットの中にトランプを入れる。会話がなくなってしまったが、特に困ることではない。横を向きながら、煙を吐いた。
「グローリィさん。一つ聞きたい事があるのですが、よろしいでしょうか?」
「何だ?」
「コーラスとは何ですか?」
グローリィの動きが止まる。ミヅキには知られないようにしているはずだ。そうでなくとも、Corusの事については緘口令が敷かれているため、上から教えられない限り知ることは無い。だが、人の口に戸は立てられないのもまた事実としてある。先ほどの作戦部長のように、誰かが口を滑らせたのかもしれない。
「どこでそれを?」
「格納庫で。インテグラルを整備している整備員達が言っているのを聞いて、気にはなっていたんです。つい先日にも、グローリィさんが開発局の人間と、何か話しているようでしたから。今日行うテストというのは、そのコーラスなんですか? 何なんですか? 教えてください」
さて、どうするべきか。あしらうか、本当の事を話すか。本当の事を話してしまえば、緘口令が敷かれているため、良くても営倉入りは免れない。あしらうにも、ミヅキに通用するとは思えない。仕方が無い、本当の事を話そう。ただし、重要な部分は伝えない。
「パイロット用のサポートシステムだ。MT用のな。何でも操縦性が向上するとかで、まずはACで試験運用しているんだ。今回、行うテストというのは、Corusを実戦で使用して、どのぐらい操作性が向上しているのかを見る。ただそれだけだ」
「それだけですか? だったら、何で私にまで隠す必要があるんです?」
「軍というのは、新しく出来たものをとやかく隠したがるんだよ。現に、私にだって知らないことはいくつもある」
「例えば?」
「そうだな……部長の愛人の数とかな」
冗談のつもりだったのだが、タイミングが悪かったらしい。ミヅキが不機嫌になるのが見てわかった。自己弁護するつもりはないが、例えを聞かれても困る。知らないことがあるのを知っているが、何について知らないのか、全く分かっていない。気になる物は幾つもあるが、それら全部調べている暇など無いし、一人の人間が全てを知っていることは安全性の面でも問題がある。
タイミングの悪い冗談のせいで、場の空気が重苦しくなる。グローリィは吸い終えた煙草を灰皿に押し付けて火を消すと、立ち上がって軽く伸びをした。その後、ミヅキに背を向けてテントの外へと向かう。
「どこに行くんですか?」
「Gスーツに着替える。君も早目に着替えておけ」
振り向かずに答えて、テントの外を出る。先ほどまで曇っていた空から、太陽が顔を覗かせていた。おかげで、風の強さは相変わらずだが、寒さは幾分マシになっている。
仮設宿舎に向かう途中、腕時計を見ると、作戦開始時刻まで残り二時間だった。今からGスーツを着て、待機しては退屈な時間を作ってしまう事になる。しかし、いつインディペンデンスが仕掛けてくるか分からないのだ。出来るのなら、早い時間から待機しておいてもいいだろう。
登場AC一覧 括弧内はパイロット名
インテグラル(グローリィ)&No5005hw02080wug01tglMhD0aU05qJMe010Y2#
明星(ミヅキ=カラスマ)&NG2w2F2w03gE00Ia00A0FM2A0ag5EsdIc0d0sw#
ヘル&ヘヴン(オーディン)&Nxg00a2w060000A00aA0FG062wWhiE0000dq1z#
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